アブドルラヒーム・ゴヴァーヒー

アブドルラヒーム・ゴヴァーヒー[1]ペルシア語: عبدالرحیم گواهیAbdolrahīm Govāhī英語: Abdolrahim Gavahi1944/45年[2] - )は、宗教学神秘主義哲学教授であり、政界での経歴も持っている。また、モハンマドタギー・ジャアファリー(ペルシア語版、英語版)の薫陶を受けた教え子の中でも最古参に属する[3]2000年8月から2002年7月にかけて経済協力機構(ECO)の事務総長を務め[4]日本スウェーデンノルウェーフィンランドに駐箚するイラン大使を務めたこともある[5]バーザルガーン政権では、首相首席補佐官と副首相を務めていた[6]

ゴヴァーヒーはアリーアクバル・モイーンファル(ペルシア語版、英語版)石油大臣(ペルシア語版、英語版)の下で石油副大臣を務めていたことがあり、イラン商工鉱業農業会議所(ペルシア語版、英語版)の会頭や政治組織エンジニア・イスラム学会(ペルシア語版、英語版)書記に就任していたこともある。彼は現在、世界宗教研究所[7]の所長であり[8]イラン科学アカデミー(ペルシア語版、英語版)で未来予測の研究チームを率いている。

教育

ゴヴァーヒーは1966年にアーバーダーン工科大学(現・石油工科大学(ペルシア語版、英語版))を卒業し、1973年ハーバード・ビジネス・スクールのイラン分校で経営学修士(MBA)を取得、1986年にはスウェーデンウプサラ大学宗教学Ph.D.博士水準の学位)を取得した[3]

日本との関係

1982年から1987年まで、ゴヴァーヒーは駐日イラン大使を務めていた。長らくイランと日本の文化関係の強化に努めたことを評価され、2010年春の叙勲の受賞者に選ばれて、同年5月7日鳩山由紀夫首相の手渡しで旭日重光章を受章した[9]。ゴヴァーヒーの授かった旭日重光章は、革命前の皇帝モハンマド・レザー・パフラヴィー1958年の訪日時に受賞した大勲位菊花章頸飾に次いで、日本からイラン人に授与された勲章の中では2番目に序列の高い勲章である。尚、後任のモハンマドホセイン・アーデリー駐日イラン大使も、2014年春の叙勲で旭日重光章を受章している[10]

出典・脚注

  1. ^ アブドッラヒーム・ギャヴァーヒーとも。国立国会図書館で使用例あり。
  2. ^ イラン暦1323年。西暦1944年3月21日~1945年3月20日に相当。
  3. ^ a b アブドルラヒーム・ゴヴァーヒー博士へのインタビュー (مصاحبه دكتر عبدالرحیم گواهی) (ペルシア語) - 2003年7月8日
  4. ^ 経済協力機構の歴代事務総長 (ECO Secretary Generals) (英語)
  5. ^ アブドルラヒーム・ゴヴァーヒー『我々に降り注ぐ雨 ~半世紀と人生の肖像~』(قطره باران ما: تصویری از نیم قرن تلاش و زندگی) (ペルシア語)(ケリーダル、2014年) pp.310-312, p.320
  6. ^ ゴヴァーヒー『我々に降り注ぐ雨』 pp.307-308
  7. ^ 世界宗教研究所(ペルシア語: مرکز پژوهش ادیان جهان‎、英語: World Religion Research Center, WRRC
  8. ^ 本学会の研究員: アブドルラヒーム・ゴヴァーヒー博士 - 世界宗教研究所 (اعضای شـورای علمی: دکتر عبدالرحیم گواهی - مرکز پژوهش ادیان جهان) (ペルシア語)
  9. ^ 元駐日イラン大使が、春の叙勲で受章 - 2010年5月9日
  10. ^ 日本、元駐日イラン大使に旭日重光章を授与 - 2014年5月10日
公職
先代
エンダー・エザル(トルコ語版)
経済協力機構(ECO)事務総長
2000~2002年
次代
セイイェド・モジュタバー・アラーストゥー
イランの旗 駐日イラン・イスラム共和国大使 (1982年-1987年) 日本の旗
ペルシャ帝国公使
  • ホウハーネス・ハーン・マーセヘイヤーン(ペルシア語版、英語版)1930-1931
  • ハサンアリー・カマール・ヘダーヤト(ペルシア語版)1931-1933
  • バーゲル・アズィーミー1933-1935
  • 国号改称
イラン帝国公使
  • バーゲル・アズィーミー1935-1937
  • アリーモハンマド・シャイバーニー1937-1938
  • マフムード・バハードリー1938-1940
  • アボルガーセム・ナジュム(ペルシア語版、英語版)1940-1942
  • 国交断絶1942-1953
  • ムーサー・ヌーリー・エスファンディヤーリー(ペルシア語版)1954-1955
  • 大使館昇格
イラン帝国大使
  • ムーサー・ヌーリー・エスファンディヤーリー(ペルシア語版)1955-1956
  • ホセイン・ゴドゥス・ナハイー(ペルシア語版、英語版)1956-1958
  • ゴラームアッバース・アーラーム(ペルシア語版、英語版)1958-1959
  • ジャヴァード・サドル(ペルシア語版)1959-1963
  • ホルモズ・ガリーブ1964-1968
  • ファドラッラーフ・ヌールッディーン・キヤー1968-1972
  • アブドルホセイン・ハムザーヴィー1972
  • ナーセル・マジド・アラダカーニー1972-1977
  • ガーセム・サーレフフー1977-1979
  • 帝政崩壊
イラン・イスラム共和国大使
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