謡曲物

曖昧さ回避 この項目では、能楽に取材した音楽群としての「うたいもの」「謡曲物」について説明しています。日本音楽における他の「うたいもの」については「歌いもの」をご覧ください。

謡曲物(ようきょくもの)または謡物(うたいもの)とは、能楽以外の種目において能楽に取材した音楽作品群のこと[1]

概要

日本の伝統音楽(邦楽)において、能の声楽部分を「(うたい)」ないし「謡曲」と称することに由来する[1]18世紀中葉から後葉にかけて名古屋で活躍した地歌演奏者藤尾勾当[注釈 1]の作品『八島』『富士太鼓』『虫の音』あたりにはじまったといわれる[1]。当初は謡の歌詞を借用しただけであったが、しだいに曲調においても謡曲風の作品が創作されるようになった[1]

脚注

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注釈

  1. ^ 生没年不詳。尾張国の人で三味線の名手としても知られた。

出典

  1. ^ a b c d 田邊(2004)

参考文献

  • 田邊史郎「謡物(うたいもの)」小学館編『日本大百科全書』(スーパーニッポニカProfessional Win版)小学館、2004年2月。ISBN 4099067459

関連項目