氷見郡

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富山県氷見郡の範囲

氷見郡(ひみぐん)は、富山県にあった

郡域

1896年明治29年)に行政区画として発足した当時の郡域は、氷見市および高岡市の一部(太田・西田・渋谷)に相当する。

歴史

江戸時代以前に射水郡を2つに分け、その片方を氷見郡と俗称したのが始まりである。江戸時代初期、加賀藩政下において実際に氷見郡が射水郡より分離されたが、1673年延宝2年)に再び射水郡に統合された。1896年明治29年)、再び射水郡から分離された。

沿革

1.太田村 2.宮田村 3.窪村 4.仏生寺村 5.布勢村 6.神代村 7.十二町村 8.氷見町 9.加納村 10.上庄村 11.熊無村 12.速川村 13.久目村 14.阿尾村 15.藪田村 16.余川村 17.稲積村 18.碁石村 19.八代村 20.宇波村 21.女良村 (紫:氷見市 桃:高岡市)
  • 1896年明治29年)
  • 1923年大正12年)3月31日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 1926年(大正15年)6月30日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 1940年昭和15年)
    • 4月1日 - 加納村が氷見町に編入。(1町19村)
    • 10月1日 - 稲積村が氷見町に編入。(1町18村)
  • 1952年(昭和27年)8月1日 - 氷見町が碁石村・八代村・余川村を編入・市制施行して氷見市となり郡より離脱。(15村)
  • 1953年(昭和28年)
    • 10月5日 - 太田村が高岡市に編入。(14村)
    • 11月1日 - 窪村・宮田村が氷見市に編入。(12村)
    • 12月1日 - 上庄村・熊無村が氷見市に編入。(10村)
  • 1954年(昭和29年)4月1日 - 阿尾村・宇波村・久目村・神代村・十二町村・速川村・布勢村・仏生寺村・女良村・藪田村が氷見市に編入。同日氷見郡消滅。富山県内では1896年の郡の再編以来、初の郡の消滅となった。

行政

歴代郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治29年(1896年)4月1日
大正15年(1926年)6月30日 郡役所廃止により、廃官

氷見郡役所

氷見郡役所

1902年(明治35年)、氷見町仕切町338に氷見郡役所が設置される[1]。郡会の廃止に伴い、氷見郡では1923年(大正12年)、廃止記念式典を催し[1]、残務処理を終えた3年後の1926年(大正15年)に郡役所も廃止となった[2]。この庁舎は、後に富山県立氷見中学校(後の富山県立氷見高等学校)に転用[3][4]されたのち、1930年(昭和5年)に開館した図書館となった[5]が、1938年9月6日、台風襲来時の氷見町下伊勢町より発生した氷見町大火により、1500戸以上の建物とともに全焼した[6]

脚注・出典

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  1. ^ a b 氷見市史編さん委員会編、『氷見市史2 通史編ニ 近・現代』第1編第2章第1節、2006年(平成18年)3月、氷見市
  2. ^ 氷見市史編さん委員会編、『氷見市史2 通史編ニ 近・現代』第2編第1章第1節、2006年(平成18年)3月、氷見市
  3. ^ 氷見市史編さん委員会編、『氷見市史2 通史編ニ 近・現代』378頁、2006年(平成18年)3月、氷見市
  4. ^ 学校の沿革 -富山県立氷見高等学校(2018年2月18日閲覧) 
  5. ^ 氷見市立図書館の歩み -氷見市立図書館(2018年2月18日閲覧)
  6. ^ 氷見市史編さん委員会編、『氷見市史2 通史編ニ 近・現代』第3編第1章第5節、2006年(平成18年)3月、氷見市

参考文献

関連項目

先代
射水郡の一部
行政区の変遷
1896年 - 1954年
次代
(消滅)
富山県の郡

*印は消滅。

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