八月の濡れた砂

八月の濡れた砂
監督 藤田敏八
脚本 峰尾基三
大和屋竺
藤田敏八
出演者 広瀬昌助
村野武範
テレサ野田
藤田みどり
音楽 むつひろし
ペペ
撮影 萩原憲治
編集 丹治睦夫
製作会社 日活
配給 ダイニチ映配
公開 日本の旗 1971年8月25日
上映時間 91分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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八月の濡れた砂』(はちがつのぬれたすな)は、1971年8月25日に公開された藤田敏八監督の日本映画、及びその主題歌。ここでは当該主題歌のカバー作品についても述べる。

映画

1971年公開の日本映画、カラー作品。上映時間91分。同時上映作品は、蔵原惟二監督の『不良少女 魔子』。この2作が、ロマンポルノに移行する前の、旧体制日活最後の作品となった。

当初は沖雅也が主役を演じる予定だったが、撮影開始直後に事故で負傷し降板。広瀬昌助が代役を務めることになった[1]

平成元年(1989年)「大アンケートによる日本映画ベスト150」(文藝春秋発表)では第64位にランキングされている。

内容

湘南を舞台に学園紛争敗退後の1970年代しらけ世代の気だるく無軌道な若者達の退廃を描く。

スタッフ

キャスト

  • 田畑善彦(幹部&技斗)
  • 溝口拳、中平哲仟(組員)
  • 市村博、大浜詩郎、木村英幸(木村英行)(大学生)
  • 野村隆(役人・山田)
  • 英原穣二(役人・鈴木)
  • 光でんすけ(海水浴客)
  • 長浜鉄平、小島克巳(大学生)
  • 衣あけみ(マリ)
  • ザ・ハーフ・ブリード(ビーチのバンドグループ)
  • 原田芳雄(神父)
  • 地井武男(井手)
  • 渡辺文雄(亀井亀松)
  • 以下ノンクレジット
  • 深町真喜子(深町真樹子)(教会から出てくる女)
  • 里実(大門実)(教会から出てくる男)
  • 横田楊子、橘田良江、中庸子(教会の中の女)
  • 吉田勇男(吉田朗人)(教会の中の男)
  • 露木譲(建設省役人)
  • 小島克巳、山岡正義、小見山玉樹(野次馬)
  • 市原久(野次馬・和子の葬儀の弔問客)
  • 伊豆見英輔、佐川明子、加納愛子(加納千嘉)(和子の葬儀の弔問客)

併映作品

不良少女 魔子』: 蔵原惟二監督作品

DVD

日活より発売。サントラCDが同梱され、本作および「飛び出せ!青春」で共演した村野武範剛たつひとによるオーディオコメンタリーを収録している(セル版DVDのみ)。

主題歌

小さな日曜日/八月の濡れた砂
石川セリシングル
初出アルバム『パセリと野の花』
A面 小さな日曜日
B面 八月の濡れた砂
リリース
ジャンル ニューミュージック
レーベル キャニオン・レコード(A-93)
石川セリ シングル 年表
-小さな日曜日/八月の濡れた砂
(1972年)
鳥が逃げたわ
(1972年)
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オリジナル
エンディング曲として使用された。

石川の1stシングル『小さな日曜日』(1972年3月5日発売)に両A面として収録された他、1stアルバム『パセリと野の花』(1972年11月5日発売)にも収録されている。

カバー

  • スコッチ・ファイブ - 1978年、編曲:小田嶋英雄。B面は「愛のモトマチ」(作詞・作曲:三枝伸、編曲:小田嶋英雄)。
  • 北原ミレイ - 1980年、アルバム『流れ行く歌 Vol.1』に収録。
  • 桑田りん - 1986年、アルバム『GALA』に収録。
  • 門倉有希 - 1995年、アルバム『どうせ東京の片隅に』に収録。
  • 渚ようこ with クライマックス - 1995年、コンピレーションアルバム『GO! CINEMANIA REEL 4 ~カバー・ロックス』に収録。
  • 石川さゆり - 1998年、アルバム『二十世紀の名曲たち・第8集』に収録。
  • 沢口みき - 2000年、アルバム『私の胸でおねむりなさい』に収録。
  • 甲斐よしひろ - 2003年、アルバム『翼あるもの 2』に収録。
  • 大西ユカリと新世界 - 2005年、アルバム『昭和残唱』に収録。
  • shu - 2007年、アルバム『サヨナラ東京』に収録。
  • ピーター - 2009年、アルバム『私が愛した女たち』に収録。
  • LUHICA - 2013年、シングル『手鎖の月』(作詞:秋元康、作曲:川浦正大、編曲:近藤隆史・吉田武史・田中ユウスケ)のカップリング。編曲:立崎優介・吉田武史・田中ユウスケ。同シングルにはオフ・ヴォーカル・ヴァージョンも収録。
  • 非常階段×畑中葉子 - 2016年、編曲:非常階段。アルバム『畑中階段』に収録。

関連する人物

  • 林美雄 - TBSパックインミュージック」のDJだった林は、放送終了後の帰宅途中に、池袋の映画館でこの映画を見て感銘を受け、藤田敏八・石川セリ等を自分の番組にゲストとして招いた。これが、その後の彼の番組に映画・演劇関連のゲストが多数出演するきっかけとなった。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ "日活青春映画の黄金期に終止符を打った作品、セックスと暴力を前面に押し出した 「八月の濡れた砂」(1971年)". ZAKZAK. 夕刊フジ. 29 March 2022. 2022年3月29日閲覧

外部リンク

藤田敏八監督作品
1960年代
  • 非行少年 陽の出の叫び(1967年)
  • にっぽん零年(1969年)
1970年代
1980年代
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