カルラ・フラッチ

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カルラ・フラッチCarla Fracci1936年8月20日 - 2021年5月27日)は、イタリアバレエダンサー

経歴

ミラノに生まれる。ミラノ・スカラ座バレエ学校で、ワガノワバレエ学校出身のヴェラ・ヴォルコワなどにバレエを学び、1954年に卒業してスカラ座バレエ団に入団する。1956年にソリスト、1958年にプリマバレリーナに昇進した[1][2][3]

1959年、ロンドン・フェスティバル・バレエ団(現在のイングリッシュ・ナショナル・バレエ団)の招きを受けて初めて『ジゼル』を踊った。フラッチはアリシア・マルコワの踊った『ジゼル』に憧れを持っていたが、この時にマルコワのパートナーを務めていたアントン・ドーリンから指導を受けて、その後、『ジゼル』を最も得意な役柄とした[1]。ロマンチック・バレエ期の作品を得意とし、『ジゼル』以外でも『ラ・シルフィード』などのタイトルロールは絶品と評された[2][3]

イタリアを代表する国際的なバレリーナとして、20世紀に名声を確立した初めてのイタリア人ダンサーと評価され、ロイヤル・バレエ団アメリカン・バレエ・シアターシュトゥットガルト・バレエ団など、世界中のバレエ団にゲストとして招かれ、高い人気があった[2][3]。日本にも世界バレエ・フェスティバルへの出演などで数回来日している。

1996年に、ローラン・プティはフラッチのバレエ生活50年の記念として、コレットの小説をもとにした『シェリ』(プーランク音楽)を彼女とマッシモ・ムッルに振り付けた[4]

なお、彼女の名を冠した『カルラ・フラッチ』ブランドのフレグランスが発売されている。また、2004年10月16日には、国際連合食糧農業機関(FAO)のアンバサダーに任命された[5]

2021年5月27日までに、ミラノで死去[6]

出演

映画

DVD

脚注

  1. ^ a b 『バレエ・ピープル101』146頁。
  2. ^ a b c 『バレエ音楽百科』318頁。
  3. ^ a b c 『オックスフォード バレエダンス事典』455頁。
  4. ^ 『バレエ音楽百科』131頁。
  5. ^ FAO Goodwill Ambassador website 2011年7月10日閲覧。(英語)
  6. ^ “バレエのC・フラッチさん死去 ミラノスカラ座でプリマ”. 共同通信社. (2021年5月27日). https://web.archive.org/web/20210527123929/https://this.kiji.is/770627367007764480 2021年5月27日閲覧。 

参考文献

  • 小倉重夫編『バレエ音楽百科』 音楽之友社、1997年、ISBN 4-276-25031-5
  • ダンスマガジン編『バレエ・ピープル101』 新書館、1993年、ISBN 4-403-23028-8
  • デブラ・クレイン、ジュディス・マックレル 『オックスフォード バレエダンス事典』 鈴木晶監訳、赤尾雄人・海野敏・長野由紀訳、平凡社、2010年。ISBN 978-4-582-12522-1

外部リンク

  • Internet Movie Database 2011年7月10日閲覧。(英語)
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